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December 2008

パリその1

 翌日、昨日休んだせいか、かなりマシ。この日の夜はオペラ座でバレエ鑑賞の予定で、最悪、昼間はホテルの部屋で休もうかと思っていたのですが、この調子ならば少しは外出できそう。
 一応、ホテルの人に「風邪を引いていて早く帰ってくると思うので、掃除も早めにお願い」と頼んで、十時半頃外出。
目的はシャイヨー宮に去年できた建築・文化博物館。ここにあるのは、全部レプリカや模型なのですが、なかなかいい感じ。パソコンで設計図や写真、地図を見たり、バーチャルでその建物の中に入ったり……とかもできましたし、地方にあるような建築物は実物大のレプリカで見られるだけでも楽しい。一階がゴシックやロマンス建築で、二階が二十世紀の建築。地下の特別展も映像を駆使して、かなりおもしろいものになっていました。
 なんか、「死んでもし幽霊になったら、こんなところをふわふわしてたいなあ」と思った。
 ここをじっくり見て、カフェで一休みし、本屋でいろいろ本を買い込んだあと、今度はジャックマール・アンドレ美術館へ。ここは個人コレクションを展示している美術館ですが、行ったときはヴァン・ダイク展などやっていて混雑してました。
 コレクションもよかったですが、なんといっても素晴らしいのは建物。まるで映画に出てくるようなフランスの豪邸で、サロンとか温室とかまさに少女マンガのような世界です。女子は絶対楽しいと思うのでお薦め。ここのカフェも素敵だと聞いていましたが、あいにく外まで並んでいるような状態で、入るのをあきらめました。
 午後二時くらいになったので、ポールでサンドイッチとコーヒーの昼ご飯を食べ、ホテルに一度帰って、ちょっとお昼寝。
 オペラ・ガルニエでのバレエ公演は七時半開演なので、六時くらいにホテルを出て、軽い夕食を食べられるところを物色。カフェでサラダとパンでも食べようかと思っていたのに、ラーメン屋を発見して、ふらふらと入ってしまう。ところで、パリのラーメン屋(結構レベル高い。ちゃんとおいしいラーメンが食べられる)に入るといつも不安になるんですが、麺は啜って食べていいもんですかね。わたし以外全部フランス人だったので、なんかもそもそと食べてしまいました。
 で、七時くらいにオペラ・ガルニエへ。昼間、中を見たことはあったけど、夜ははじめて。いや、昼見るよりも、圧倒的に美しいです。窓から見えるオペラ通りの夜景も素晴らしいし、なんというか魔を感じる美しさでした。チケットのもぎりの人も、案内係も正装した男性で「マドモワゼル、ぜひ素晴らしい夜をお過ごし下さい」とか言われながら、席へ。(いや、来年四十ですが……) この時点で日本でのバレエ鑑賞とまったく雰囲気が違いますが、幕が開いた瞬間、頭を殴られるような衝撃が。
 違うんです。日本のホールで見るのと。そういう気分の問題ではなく、具体的にはっきりと。
 まず、舞台の形状が違う。舞台の幅はわたしが普段バレエを鑑賞するフェスティバル・ホールの半分くらい。かわりに奥行きがずうっと広いです。
 つまり、視線を動かさなくても舞台全貌がすっと視界に入ります。コールドも、日本で見るように横にだらんと広がるのではなく、手前から奥に向かって斜めに配置される感じ。そしてその視覚的効果がはっきりと違う。舞台装置も、とても奥の方にあったり、反対にかなり手前にあったりと、舞台の奥行きを効果的に使っている。
 これは、日本の横長の舞台では再現できない。しかし、たいていの演目はこの西洋型の舞台を基準に振り付け、演出されているわけで、日本の舞台に合わせた時点で、ずいぶん元とは違うものになっているはずです。
 演目はヌレエフ振り付けのライモンダ。装置の美しく、華やかな演目でした。うっとり。アブデラムのヤン・ブリダールというプルミエール・ダンスールの人が素敵。
 観客はジーンズの人もいれば、背中の開いたカクテルドレスの人もいる感じ。これは訪問着の人もジーンズの人もいる歌舞伎座も同じですね。おしゃれして見に来る人と、単に舞台を楽しみにくる人が交じるとそうなるんだなあと。わたしも一応ワンピースを着ていきましたが、セーターとパンツにアクセサリーでもつければ充分だったかも。(ひとり旅はなるべく荷物を減らしたいもんで……)
 今回の旅の目的のひとつだったんですが、次回もパリに行くときは、予定に組み込もうと思いました。堪能。
 あとで知りましたが、ちょうどオペラ・バスティーユの方もバレエやってて、ルグリやマチュー・ガニオはそっちに出てたらしい。そちらもチェックすればよかった。
 チケットは、オペラ座公式サイトで買いました。英語での予約もできると思いますし、日本まで届けてくれます。

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風邪

翌日、かなりヤバイ感じ。どうやら本気で風邪をひいたっぽい。イタリアでは風邪気味という程度でしたが、今日は熱もある感じがする。夜行列車の日のあれこれと、アルザスの寒さにやられたようです。
本当は観光をしてから、三時くらいの列車でパリに戻るつもりでしたが、駅に行って聞いてみると十一時の列車が空いているというので変更してもらうことに。
で、列車に乗り込んでみると、なんとわたしの席に別の女性が座っている。
「そこ、わたしの席なんですけど……」と言うけど、「あなたのチケットが間違っている。あなたはこの列車じゃない」と言われる。んなわけあるかーと、「あなたのチケットを見せてくれ」と言っても「あなたの列車は遅れてる」とか言って見せてくれない。
 なので、係員に言いつけに行くと、わたしのチケットが間違ってないことを確かめてから「出発してから見に行くから、とりあえず乗って待ってて」と言われる。
 出発してからその係員と、再び抗議に言ったところ、すごい勢いで反撃される。どうもその人の乗る列車の到着が遅れて、急いでいるからこれに乗ったとか、そういうことらしい。(その人が乗る予定だったのが十時発のパリ行きなのに、それがまだ到着せず、それなのに十一時発のパリ行きが先に出発するのがおかしい、とかそんな感じ。早口なので全部はわからない)
 まあ、その人の言うこともわからんでもないが、わたしも座れないと困る、と思っていたら、係員さんに「代わりに、一等に座っていいよ」と言われる。おお、かえってラッキー。
 ということで、パリに到着。アルザスから帰ってくるとパリも寒く感じない。不思議!
 この体調で、スーツケース引きずってメトロに乗るのはつらい、と、またもタクシーで。しかもここも長蛇の列……。
 ようやくきたタクシーに乗り、ホテルへ。
 パリでは左岸か、マレあたりに泊まるのが好きですが、今回は二日しかいないし、利便性を考えてオペラの、Rue Caumartinにあるホテル。前、日本人街の近くに泊まったことがありますが、この通りはデリやビストロも多く、オペラにしては庶民的な雰囲気でいい感じでした。
 しかし、この日はそんなことを考える余裕もなく、ただホテル入りして、足湯で身体を温めて爆睡するだけでしたが……。

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アルザス

翌日。ホテルで朝食を取っていたら、イタリア人の若者グループが、ビュッフェのパンをばんばん鞄に入れているのを目撃。しかも、その隣のテーブルではドイツ人がびしっとスーツで背筋を伸ばして朝食を取っている。この人たち、まさに「ヘタリア」のようにキャラ立ってる……。
まあ、アルザスはドイツとの国境の町なので、ドイツ語はあちこちから聞こえるし、朝食のソーセージもパリで食べるものよりもずっとおいしかったです。
さて、当初の予定ではコルマールに行くつもりだったのですが、昨日結局まったく観光できなかったし、疲労も取れてないのでコルマールはやめて、アルザスはストラスブールのみを観光することに。
ホテルは街の中心部から離れているので、中心部までタクシーで行くかと思っていたら、フロントの人によるとトラムに乗ればすぐとのこと。
三つめの駅とだけ聞いて、トラムの乗り場にやってきたけど、どっちの方角に乗るかがわからず、そばにいた年配の女性に尋ねると、ものすごく親切にトラムの乗り方と、降りる駅、しかも降りてからの道順まで教えてくれる。この丁寧さも、なんかドイツっぽい感じがする。いや、ドイツ行ったことないのでイメージだけど。
 ストラスブールは適度に都会で、パリやイタリアよりも清潔で(これもドイツっぽい)なんか住みやすそうな街でした。寒いけど。
中心部に行くと、あちこちにマルシェ・ド・ノエルが。夜店っぽくて楽しい。大阪にいるときはちょっとだけ飲めるお酒も、旅に出るとまったく飲めなくなるので、ヴァン・ショーはあきらめましたが、子供向けに蜂蜜入りオレンジジュースのあったかいのを発見。それを飲みながら、のんびり見てまわりました。
アルザスはクリスマス発祥の地で、この季節は観光客が殺到すると聞いていたのですが、それでもパリなどの観光客が多い場所にありがちな、ちょっと危ない雰囲気はなく、のんびりした感じ。これは夏のバスクにいったときも感じたこと。
ルーブルのまわりとかを歩いている方がよっぽど緊張します。
大聖堂を見て、そのあと旧市街のプティット・フランスと地域に。このあたりはアルザスらしい家が多くて本当に可愛いです。
昼は、アルザス名物のタルト・フランベ。これも「タルト・タタンの夢」で書きましたが、オニオンとクリームチーズとベーコンをたっぷりのせたピザのような薄いタルトで、おいしいです。日本人の口に合うと思う。
しかし、アルザスは寒い。イタリアは歩いているとあたたまってきて、そんなにつらくなかったけど、アルザスは歩いたくらいでは暖かくなりません。
いいかげんつらくなってきたのでホテルに帰りましたが、まだ部屋の掃除が終わってなかったので、ラウンジでお茶。
ぼーっとしてたら、三人のスーツを着たビジネスマンが入ってきました。ここまでは日本でもよくある風景ですが、日本ではありえないのが、その後ろをちっこいダックスがちょこちょこついてきていること。
ダックスはひとりのビジネスマンの隣にちょこんと座りました。どうもその人が飼い主っぽい。しかもそのままあきらかに商談がはじまってる……。
ああ、フランスだなあと思う風景でした。
一休みしたあと、夕食はサーモンのムニエルとフリット(フライドポテト)。山盛りのフリットも、「フランスだなあ」と思うもののひとつです。毎日は勘弁ですが、一度は食べないとなんか物足りない。

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クリスマスマーケット

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大聖堂の前もこんな感じ

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プティットフランス。可愛い。

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移動日

さて、駅のラウンジで読書しながら待つこと二時間。九時近くになって、「もうそろそろかなあ」と思って、電光掲示板を見たら、なんと「一時間半遅れ」の文字が。まだ、ここから一時間半待つのか、とげんなりしたとき、衝撃的な出来事が。
なんと、待合室を九時で閉めてしまうということで、待合室を追い出され、夜風吹きすさぶホームに追いやられてしまう。列車が遅れているんだからいさせてよーと思っても、まわりのイタリア人は淡々と文句も言わずに出ていくので、わたしも仕方なくホームへ。
寒っ。しかもホームにはベンチもないので、スーツケースの上に腰掛けてひとり、しょんぼりと待つ。
ここで、ひとりのイタリア人女性が話しかけてくる。
「あなた、パリに行くの?」
「そうです……」
「今日はもう列車ないわよ。明日のに乗らなきゃ」
ええーっ、だって一時間半遅れって書いてあるのに……(とまではイタリア語では言えない)
その人は自信満々で、「今日はもうこない」と言い切って、駅を出て行きました。
しかし掲示板にもこないとは書いてないし、いくらゆるいイタリア人といえども、一日に一本しかない列車が運休になったらもっとリアクションあるだろうよ、と、待つことに。
まあフィレンツェはホテルたくさんあるし、最悪、深夜でもどっか見つかるだろう。でも、そうなったら明日どうやってストラスブールまで行けばいいのかと、すごく不安。
夜の駅なんて怖そうですが、お巡りさんがうろうろしていて怖くないのがせめてもの救い。
一時間半以上経って、ようやく列車が入ってきて、胸を撫で下ろす。
イタリアよ、さようなら。きっとまたくるよ。
乗るのはアルテシアナイトという、イタリアとフランスを結ぶ夜行列車。同じコンパートメントの女性はイタリア人でしたが、ラッキーなことにフランス語が喋れる人。彼女は仕事でフランスに行くときよくこの列車に乗るということで、(イタリア国鉄で働いているそうな)いろいろ部屋の設備や使い方を教えてもらう。まあ、遅かったし疲れていたのですぐに寝台に横に。
列車の寝台自体は一等だったせいか快適で、ぐっすり眠れたけど、夜中に一回フランスの警察に叩き起こされて、荷物の検査をされるという事件が……。
「あんた、イタリア人? フランス人?」
「日本人です……」
そして寝ぼけた状態のまま、スーツケースを開けられ、寝ぼけたままふたたびそれを詰めて、また倒れ込むように寝台に……。
そして、朝、予定では九時にパリに着くはずですが、出発が遅れたので当然も到着も遅れ、しかも運の悪いことに、列車の感想のアンケートに答えろと言われ、車内でフランス語を読んだり書いたりしているうちに、列車に酔ってしまう。
もともと乗り物酔い体質だけど、TGVはあんまり揺れず比較的楽なので、油断していたのがまずかった。
到着は出発以上に遅れて、パリ・ベルシー駅に着いたのは十一時くらい。十一時半頃のストラスブール行きTGVを予約していたので、あわてて東駅に行くためタクシー乗り場に向かったら、そこもすでに長蛇の列。
結局その列車には間に合わず。とはいえトレインパスで移動しているので、損するのは予約代の三ユーロのみ、と気楽に窓口に行くと、なんと三時半まで空席がないと言われてしまう。
まだ乗り物酔いが残っていてへろへろ。しかも東駅、すんごい寒い。
ともかく、比較的あたたかいフードコートで、熱い紅茶を買って休憩することに。
ぐったりしながらしばらく休んだあと、酔いもおさまったので、ともかくなにかお腹に入れようとセルフサービスの店に。パスタとサンドイッチとビーフンの店がありましたが、経験上、フランスでパスタを食べてはいけないことは身に染みてわかっている。そうなるとサンドイッチだろう、と思ったのに、ビーフンの店の前を通って醤油の匂いを嗅いだとたん、身体がふらふらとそちらへ……ああ、わたしってやっぱりアジア人なんだなあと思った一瞬でした。
ビーフンは充分おいしかったです。もちろんここはアジアではないので完璧を求めてはいけません。
食べ終わってしばらくはまだうだうだしてましたが、あまり長くフードコートにいるのも気がひけて、外に。
やはりすんごい寒い。フィレンツェやミラノなんか目じゃないくらいに寒い。
駅構内にあるストーブに張り付いて、三時半まで待ち、ようやく列車に乗りました。
乗ってしまえばあとは快適。しかし、当初の予定では二時頃到着する予定だったストラスブールに着いたのは、夕方の六時。
しかも、列車を降りた瞬間、ギャーと言いたくなるほど寒い。東駅なんか比べものにならないくらい寒い。
ガクガク震えながら、タクシー(幸いすぐ乗れた)に乗ってホテルへ。
タクシーの運転手に「どこからきたの」と聞かれる。
「日本です……」
「日本? 日本って宗教なに?」
「宗教? 仏教徒が多いかな」
「仏教はいい宗教だね。過激派とかいないし。カソリックはいないの?」
「います。たしか、三パーセントか五パーセントだったか、そのくらい……」
「そんなに少ないのか。じゃあクリスマスは盛り上がらないだろう」
 えーと……そのあたりを説明するのは非常に難しいですが、日本、すんごいクリスマス大好きです。盛り上がってます。
 ともかく、「ケーキは食べるし、子供はパパノエル(フランス語でサンタクロースね)を待ってる」と言うと、なぜか爆笑されました。日本人の名誉のために、「恋人同士が過ごす日になっている」ということは言わないでおきました。今の日本の首相はカソリックですよ、と言えばよかったかな。
 ようやくホテルへ。ストラスブールのホテルを予約するのが遅く、高いホテルしか取れなかったのですが、このへとへと状態では、それがむしろありがたい……。
 一休みしてから、夕食はアルザス名物のシュークルート。以前パリのアルザス料理店で食べたものよりも、ずっとおいしかったですが、いかんせん量が多い。半分も食べられなくて撃沈。とはいえ、一緒に煮たレバーソーセージは絶品でした。
 寝る前に熱いお風呂に入って疲れを取りました。フィレンツェはバスタブのないホテルだったので、ひさしぶりのお風呂。

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イタリアその5

イタリア最終日。この日も結構な雨。結局晴れたのはシエナにいった日だけでした。この日の夜行列車でパリに向かい、そこからTGVでアルザスに行く予定。夜行があるのでこっちのルートを選んだけど、あとになってスイスを突っ切った方が早かったかも、と後悔。まあ、ヨーロッパで夜行列車に乗ってみたかった、という理由もあるのですが。
アルテシアナイトという夜行列車の出発は九時二十分。つまりホテルをチェックアウトしてからすごく時間がある。当初の予定では荷物をホテルに預かってもらって、列車でピサに行こうと思っていたけど、どうも昨日の列車トラブルで、「帰ってこられなかったらヤバイ」という気になったので、この日もフィレンツェでのんびりすることに。ええ、わたしの旅程はいつもこんな感じでまったりです。アクティブな人がびっくりするくらいなんにもしません。
サンタ・マリア・ノヴェッラ教会で、一時間くらい椅子に座ってぼんやりしたり、ドゥオーモの塔に上ったあと、昼食へ。
ガイドブックに載っている店に行ったら、店内は日本人の方が多かったです。でも、味はとてもおいしかった。携帯でアップした茄子のフジッリを食べたのはここ。茄子はもともと大好きですが、ペースト状にした茄子(貧乏人のキャビアとかトルコ風のサラダとか)が特に好きなので、フジッリのおいしさには感動。
セコンドは季節外れですが、アスパラガスのパルミジャーノ焼き。量は多かったですが、まあ野菜なのでなんとか全部食べきりました。
その後、ドゥオーモ美術館やサンタ・クローチェ教会を見た後、ヴェッキオ宮へ。ここの建物は本当に素晴らしかったので、時間をかけてゆっくり鑑賞。煤けた天井のあちらこちらに魔物がいるような気がした。
そのあと、最後の買い物を。イル・ブセットのお店でおみやげに小銭入れと、自分用にペンケースを買ったり、サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局を覗いたり(結局ここではなんにも買わず)、そうこうしているうちに暗くなったので、セルフの店で夕食。セルフなのにパスタは注文してから茹でてくれるし、充分おいしかったです。ひとりのときはこういう店が便利。
列車の時間までにはまだ二時間もあるけど、いいかげんに街をぶらぶらするのも疲れたし、駅のラウンジを使えると言うので、ホテルに荷物を取りに行って、ラウンジで本を読みながら待つことに。
しかし、これからわたしのいちばん大変な二十四時間ががはじまるのでありました。

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ヴェッキオ宮の天井画

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イタリアその4

この日はシエナへ。フィレンツェから一時間半くらいなので、荷物を置いて日帰りです。前日に、時刻表を調べてあったのに、なんと駅に行ったら一時間に一本しかない列車が二本運休。すなわち二時間待ち。
しかもこの頃から風邪っぽくなってきました。どうしようかなあと思いつつ、バールでカプチーノを飲んで、近くの薬局に。なんかいいものがないかと探していたら、プロポリス発見。しかも10ユーロくらい。フランス語の先生から「風邪にはプロポリスが効く。日本は高いけどヨーロッパは安い」と聞いていたのでこれを買ってみることに。
店員のおじさんに、身振りでこれ、このまま飲むの?と聞いてみたら、英語で「水か紅茶に二十滴垂らす。一日二回ね」と丁寧に説明してくれる。
そのあと、ガゼッタを買って読んでたら昨日は、ジロのプレゼンテーションがヴェネチアであったことを知る。あー、フィレンツェかヴェネチアか迷ったんだよね。ヴェネチアに行ってたら、自転車選手のだれかが見られたかも。残念。
やっと列車がきたのでシエナへ。午前中には着く予定だったのに、着いたら一時過ぎてました。
しかも、駅から街の中心部まではバスなのに、バスがどこにきているかわかりにくくておろおろ(正解は、駅正面のショッピングセンターに入って、エレベーターで下りたところでした。わかんないよー)
そのあとも、無事バスに乗れたのに、中心部の手前で現地の人に押し出されて降りてしまう。(わたしはこういうことがよくある……)しかし、駅で買った地図を確かめるとそんなに遠くでもなかったので、ふらふら歩きながら、旧市街へ。
シエナはとてもきれいな街でした。フィレンツェはきれいな場所はきれいだけど、道にゴミも落ちているし、いかにも都会な感じですが、ここは清潔で静かな街。とても素敵。
こんなことなら、荷物持ってきて泊まればよかったなあと後悔。2,3日なにもせずにゆっくりしていたい感じの街でした。
美術館や、ドゥオーモを見て、ピザを食べ、カンポ広場のカフェでコーヒー飲んで……と、やることは変わらないですが、なんかフィレンツェにいるときよりものんびりできました。
夕方になったので、バスで駅に戻りました。列車がくるまで時間があり、身体が冷え切っていたのでバールでカプチーノを頼んだら、おじさんが「え? カプチーノ? 今頃?」と。そういえば、イタリア人は午後には飲まないんだよね。(あくまでも朝の飲み物らしい)「寒いから、熱いの飲みたい」と言うと、納得してくれましたが。
ちなみに、日本人は総じてカプチーノ好きらしくて、フィレンツェでは顔を見ただけで「カプチーノ?」と聞かれたこともありました。
昼食べたピザが重く、夕食は近所の店でフォカッチャを購入して、ホテルの部屋で食べました。明日にはイタリアを出るのに、まだパスタを食べていないというのはちょっと問題。
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市立美術館。

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カンポ広場のカフェ。


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町並みもこんなに素敵。

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イタリアその3

翌日も雨。、今日はなんとしてもトラットリアに入る!と決意。さすがに旅行がはじまってからの食生活はひどい。ズボンのウエストがゆるくなってきているのはうれしいけど、このままでは体力が持たない。
この日の朝食のビュッフェで、映画「OVERCOMING」でバッソが食べていて、「あれはなんだろう」と思っていたお菓子を発見。ビュッフェなので持って帰るわけにもいかず、その場で携帯でパチリ。えーと、たしかバッソとリースが部屋でおしゃべりしている場面だったと思います。
映画を観たときも「ぽんせんっぽい」と思ったけど、食感はまさにぽんせん。でも、健康食品で、塩も砂糖も使ってないので味がまったくしません。はっきり言っておいしくない。ぽんせんを差し入れてあげたいです。やはり自転車選手ってカロリーコントロールに気をつけているんだなあ。
まず、アカデミア美術館へ。昨日、知っている絵を見るのはそんなに好きじゃない、と書きましたが、ここで見たミケランジェロのダビデには頭を殴られるようなショックを受けました。
才能の狂気を感じるというか、人が作ったものとは思えないというか……。しばし、放心状態でぼーっと眺める。
その後、昼ご飯を食べに中心部へ。途中、トリッパを立ち食いで出している店を発見、ちょっと心が動いたけど、我慢して、よさげなトラットリアへ。
プリモに豆のスープ、セコンドにトリッパを注文。トリッパは牛の胃の煮込み料理で、日本ではあまり食べられないけど、好きな食べ物のひとつ。癖はあるけど、肉よりも食べた後重くないし、あちこちで食べています。前バスクで食べたのは、絶品でした。
豆のスープは、ぜんざいのように豆がたっぷりでそれだけでお腹いっぱいになりそうで、ちょっと後悔したのですが、それでも温まるし、すごくおいしかったです。オリーブオイルをとろとろっとかけて食べるのがまたなんとも……。ここのトリッパはトマト味。これもおいしかったけど、さすがに量が多く、全部は無理。あと付け合わせで頼んだブロッコリーのオイル煮もおいしい。くたくたになるまで煮てあるけど、味が抜けてない。
ああ、やっと食べ物のおいしい国にきたのね、と実感しました。
その後はポンテヴェッキオを渡って、ピッティ宮へ。ここでは銀器博物館という、メディチ家の宝飾品や食器などを展示している博物館へ。いやー、ここ面白かったです。もともと工芸品好きなせいもあるんですが、メディチ家の財力を実感したというか……。建物も宮殿なので素晴らしいし……。
その後、銀器博物館とセットになった庭を散歩していましたが、雨がひどくなってきたので撤収。
雨のせいかあたたかいので、帰りにジェラートなども食べました。イタリアのジェラート屋さん、ディスプレイが可愛いです。メロンのにはメロンを、バナナのにはバナナを可愛く飾ってあるのです。
そして、このあたりからバールの使い方を覚え、ちょくちょく入るように。立ち飲みだとエスプレッソが1ユーロくらいで、どこに入ってもおいしいコーヒーがすぐ飲めるし、幸せなひととき。
また街をぶらぶらして、夕方になったのでホテルへ。この日も昼の食事が重すぎて、夕食抜き。よく考えたら、普段も二食だし、まあいいか、と開き直る。
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飼い主をお外で待つわんこ。

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ピッティ宮にいたハチワレ猫。魅惑のボディライン。

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ポンテヴェッキオから見た風景。

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イタリアその2

この日はフィレンツェに移動。朝、ホテルの食堂でメイドさんに「あなたイタリア人?」と聞かれ、「そんなわけないだろう」と思ったのですが、列車の切符を買うために並んでいると、わたしっぽい現地の人と隣り合わせて、なんか納得する。
日本の場合は、国籍が日本人になっても西洋人の外見だと、日本人だとは見られにくいけど、こっちはアジア人の外見でもイタリア人ということってあるんでしょうねえ。
フィレンツェまではESで二時間半くらい。東京・大阪間くらいでしょうか。
午後、フィレンツェ到着。やはり雨。しかも、ホテルにチェックインしたりいろいろしてたら、ランチの時間を過ぎてしまい、この日の昼食もパニーノ。生ハムを挟んだパニーノはおいしかったけど、せっかく食べ物のおいしいイタリアにきて、全然まともな食事をしてない。
この日は金曜日。フィレンツェには次の月曜日まで滞在する予定ですが、土日は混むだろうし、月曜日は美術館が休みなので、今日は絶対にウフィッツィ美術館に行かねば、と美術館に直行。
ホテルがあるエリアは駅北側の下町っぽいところだったので、「フィレンツェ、きれいっていうけどそれほどでもないよねえ」と思っていたら、大聖堂の前に出て、おおう!と思いました。すごい! きれい!
ウフィッツィ美術館、並ぶという話を聞いていたので覚悟していましたが、並ばずすぐに入場できました。冬の午後はそんなに客は多くないみたいです。
たしかに名品揃いで、素晴らしかったのですが、人が多くて騒がしいのは難。どっちかというと、知っている名画を見るよりも、知らなかった絵に出会う方が好きなのです。ボッティチェッリの部屋で、日本人のツアー客と一緒になり、ひとりの人とおしゃべりしたのですが、なんとボッティチェッリの部屋とダヴィンチの部屋を見たらもう美術館を出なければならないのだとか。その人も怒ってましたけど、そんなツアーはいやだなあ。時間がゆるやかに流れるのが旅行のいいところだと思うのに。
そういえば、ルーブルでもよくビーナス→モナリザ→ニケのツアー客を見かけるけど。
さてゆっくりまわっていたら夕方に。帰り、またここでもリナシェンテを覗いたら、アンテプリマを発見。ひとつ持っていて、使い勝手がよくてもうひとつほしいと思っていたワイヤーバックを買いました。ちょうど日本人の販売員さんがいて、スムーズに買い物できました。
しかし、七月にフランス行ったときと違い、円高なので買い物はしやすいです。あのときは、2ユーロのアイスティーを買うのも身を切られるようにつらかった。
暗くなってきたので、またホテルに撤収。今日もあらためて出るつもりが、疲労でそのまま寝てしまい夕食抜き。食べそびれたときの非常食として持ってきたソイ・ジョイを囓る。わたしはいったいなにをしておるのだ……。

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礼拝堂とドゥオーモ

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細部が本当にきれい

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イタリアその1

ということで、取材を兼ねた冬のバカンスに行ってきました。今回は大阪空港から成田を経由して、ミラノに入りました。普段はたいてい関空発なので新鮮。待ち時間が三時間以上あったので、退屈かなあと思っていましたが成田はお店が多く、出国ゲートの先にマッサージ店もあったので、マッサージをしてもらったりぶらぶらしているうちに出発時間がきました。
機内では寝たり、読書をしたりで、だらだら。時差ボケを防ぐためには、寝ない方がいいらしいのですが、どうも西行きのルートはさほど時差ボケが出ないことがわかったので、へろへろで着くよりは……と思って寝ることにしています。

で、当日の夜七時頃、ミラノ、マルペンサ空港に到着。いきなり気温0度で、雪。大阪があたたかかったので、寒さにうわあ、となりながら、中央駅行きのバスに乗り込みました。ちなみに、私のイタリア語は、ラジオ講座を半年聴いたレベル。寒いとか暑いとか言ったり、切符買ったりとか、トイレの場所を聞いたりはできますが、不測の事態には対応できません。しかも行く前にちょっと予習したかったのに忙しくてできませんでした。すんごい不安。
ホテルはさほど苦労せずに見つかりましたが、お風呂のシャワーがちょろちょろとしか出ずに、すごく寒い。結局この日は、まったく外に出ずにすぐに寝ました。

翌日もいきなりの雨。ヨーロッパの雨は小雨が多いのですが、本降り。飛行機疲れと寒さと雨のトリプルパンチで、やる気はほとんどありませんが、ミラノにいるのはこの日だけなので、ドゥオーモ近辺へ地下鉄で向かいました。どこの国に行っても、初日のテンションが低いのはいつものことなので、仕方ない。あまり無理をせずに、のんびり観光することに。
雨がひどくて一眼レフを持っていくのをやめたので、この日は写真なし。
まずはドゥオーモへ。こういう大聖堂などは、細部をじっくり見るよりも、椅子に座って中でぼやーっとしているのが好き。思う存分ぼんやりしたあと、近くのアンブロジアーナ絵画館へ。ここは静かで、感じのいい美術館でした。あんまり大きくて人の多いところよりも、こういうところの方が落ち着きます。しかし、最近宗教画を見るたびに、頭の中で「聖☆おにいさん」がよぎるようになったのが困る。

ここで一時間ほど過ごしたあと、近くのペックで、ティラミスとコーヒーを。ランチもおいしそうでしたが、ちょっとまだ飛行機疲れであんまり食べられない状態。でも、ティラミスはおいしかったです。
その後、本屋で自転車雑誌をいくつか買い、ラ・リナシェンテというデパートへ。ここでハンロが入っているのを発見。円高のせいもあって、日本の半額くらいだったので、いろいろ大人買い。
荷物も増えたし、雨もひどくなったので、午後三時くらいにホテルに帰りました。普通だったら、また夕食を食べるために、一休みしてから外に出るのですが、この日はここでダウン。ホテルの近くのパン屋でパンを買って、それで夕食に。
ひとりの旅はこういうところがいいかげんになりがちですが、無理をせずに休みたいように休めるので、後半まで体力が続くという利点もあります。

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無事帰ってきました

トラブルは列車関連(運休、遅れ、席に別の人が座っていた等々)のと、風邪ひいたくらいで、無事に帰ってきました。ひさしぶりのひとり旅でしたが、楽しかった。人と一緒に行く旅行も楽しいですが、ひとり旅はまた別の楽しさがありますね。食べ物の選択肢が狭まるのが欠点ですが。

日本に帰ってきて、「暑っ!」と思いました。最初にミラノに到着した時、寒さで失神しそうになりましたが、その寒さにだんだん慣れて、フィレンツェに着いたら、「イタリア暖かい」と思い、その後パリを経由した時に、また「寒-!」となり、アルザスに着いた時はあまりの寒さにびっくり。その後パリに戻ってきた時は、「パリ暖かい……」と感じるようになってました。人間って慣れるものですね。でもアルザスは最後まで寒かった。

今回はいろんな意味でイタリア人のキャラの立ち方に感動した旅でした。
イタリアで、一時間遅れた時計を見かけ、「あれれ?」と思って自分の時計を確かめることが数度。なぜだろうと思っていたのですが、数日してその意味に気づきました。きみら、サマータイムが終わったらちゃんと直しておきなさい。フランスではそんなの見たことないぞ。あと、バスで乗っていた人たちほぼ全員が携帯で喋っていて、「この人たち、黙ったら死ぬのか?」と思ったことなど……。えーと、イタリア人はなんか関西人っぽいです。

旅の写真と日記はまたおいおい。

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帰ります

帰ります
写真は昨日の夜食べたポトフ。
よくイタリア人は親切でフランス人は冷たいという話を聞きますが、あんまり変わらないと思いました。どちらも普通に親切です。
でもこれだけは実感しました。イタリアのコーヒーはおいしく、フランスのコーヒーはまずい。イタリアに行く前まではパリのコーヒーもおいしく飲んでたのに、もう無理。
なので最後にイリーのカフェで朝ごはんにして締めくくろうと思いましたが、日曜日は休みでした。がっかり。

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巨大ヌテッラ

巨大ヌテッラ
ラファイエットグルメにて遭遇。隣のジャムの瓶は普通サイズです。

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サウ゛ォア邸

サウ゛ォア邸
辿り着くまですごく迷いました。バス停の目の前なのでバスの方がわかりやすいです。

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パリに帰ってきました

パリに帰ってきました
旅行もあと一日半。今夜はオペラ座でバレエ観賞です。

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アルザス

アルザス
ということで、スイスを素通りして今はアルザスです。気温はそんなにイタリアと変わらないのにすんごい寒いです。写真はヴァン・ショーをあなたにで書いたストラスブールのマルシェ・ド・ノエル。

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パリにいます

パリにいます
今日は素通りですが。イタリアからの夜行列車が3時間くらい遅れ、乗り継ぐはずの列車に乗れず、またしても駅で二時間待ち。ビーフンに癒されるアジアンなわたし。

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茄子のクリームパスタ

茄子のクリームパスタ
一見茄子など入ってないように見えますが、茄子をペーストにしてるのです。おいしかった〜

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二時間待ち

二時間待ち
写真は駅にあった変な和風コメディー映画の看板。これからシエナに行くつもりですが、電車がこないので駅で二時間待ちです。無事に到着できるか?

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見つけた!

見つけた!
OVERCOMINGでバッソが食べてたお菓子はこれでは?

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フィレンツェにいます

フィレンツェにいます
イタリアについてからずっと雨です。歓迎されてない気がする。

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たぶんあれに乗ります。

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一段落

ふー、ようやく詰まっていた仕事を片付けました。そして、少し早く冬休みに入る予定でございます。明日出発。詳細はまた携帯でぽちぽち更新します。パソコンは持っていかないので、その間、メールは滞ります。

たぶん、そろそろ「巴之丞鹿の子」が出回りはじめるんじゃないかなと思います。あと、十一日発売のメフィストで、新連載が開始。ちょいゴシックっぽい雰囲気を目指してみたのですが……。私には珍しく美少年、美少女が(あ、美少女はよく出すかも)主人公です。

そーれーでーはー。

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